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ギリシャで暮らした5年間の中で、特に生活に密着した出来事などを書き連ねてみましたので、
どうぞ、ごゆっくりお楽しみくださいませ(*^_^*)

(31)2011年10月6日(木)号 ギリシャの友人~アテネの芸術家Niki(ニキ)さん~

以前にも書きましたが、私と親友FiFi(フィーフィー)さんを巡り会わせてくれたのはテニスです。
そのテニスを通して、FiFiさんを介して素晴らしい友人ができました。
その中の一人がNikiさんです。
今日はFiFiさんと、明日はAvra(アブラ)さんと、明後日はNikiさんと、とテニスの約束をしていくと
結局、ほとんど毎日テニスをしていたことになりますね(笑)。
でも朝の1時間程度ですから、ちょうどよい運動になり、さらに英語・ギリシャ語のレッスンになり、
一石二鳥でした(言い訳)。
その友人Nikiさんですが、彼女はアテネでも有名な芸術家。アテネ大学の講師も務めていた方なんです。
どんな作風かというと、はっきり言って凡人には理解不能な、前衛的というか?とにかく難しい!
例えば、包み紙を破いて貼り合わせ、その上に無造作に着色する。その色合いは、とてもきれいなのです。
キャンバスに抽象的な絵を描き、数枚並べ、その下には、りんご20数個を地べたに並べ、
その隣には靴一足、靴の上に帽子といった作品とか、物干し台に洗濯バサミでのれん(シルク)
のような物を数枚下げたオブジェ!!
作品の色全体のイメージは、茶系を使った地味目でしょうか。でも展示作品全体の雰囲気は
異空間と言った感じでしたね。
何度か、ご自宅にも呼んで頂きましたが、なんと家全体がアート!
いきなり、リビングの壁からバッファローの首が出ていたり、天井からハシゴがぶら下がっていたり
理解不能のオブジェでいっぱいだったことを思い出します。
ファッションセンスもさすが芸術家。渋い麻布を巻きつけたような洋服や、和服のイメージで作務衣(さむえ)をアレンジしたような作業着風の洋服など、常に独特な雰囲気のファッションをしていました。
ゆっくりゆっくり話す方で、知的で話題も豊富。素敵な方でしたよ。
Nikiさんも、もちろんFiFiさんを愛し、尊敬してやまない一人でした。
数年前に、Nikiさんのご主人から突然の訃報が届きました。Nikiさんがくも膜下出血で
亡くなられたと、予期せぬ突然の死だったのでショックでした。
親しかった友人が、また一人遠いところに旅立って行きました。辛いことです。
帰国の時に自筆でメッセージを書き、プレゼントしてくださった絵が遺品となってしまいました。
FiFiさんのお宅で、みんなでお茶をしながら、おしゃべりをし、笑い合った友、
Nikiさん楽しい時をありがとう。感謝しています。

エフハリスト&アディオサス!


センターがNikiさん。ご自宅も芸術的ですね。


Nikiさんの作品。「Woman 1987」



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