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ギリシャで暮らした5年間の中で、特に生活に密着した出来事などを書き連ねてみましたので、
どうぞ、ごゆっくりお楽しみくださいませ(*^_^*)

(12)2009年5月1日(金)号 ギリシャの5月1日『プロトマイヤー』とアテネ日本人学校の行事

ヤーサス!早いもので、もう1年の3分の1が過ぎ去ってしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか?私の方は中旬に弟の結婚式(ちなみに私は「カメラ係」)があったりと、なかなかイベントの多い月になりそうです。今日は5月1日と言うことで「プロトマイヤー」というギリシャの行事について書きますね♪

「プロトマイヤー」は5月1日を指します。そのまんまですね(笑)。「プロト」が第一やFirst、「マイヨス」は5月を意味するギリシャ語です。いわゆる「May Day」なのですが、ギリシャでは労働者がデモ行進などをしません。さすが、いい意味で「やる気の無い」ギリシャ人!
あちこちで花のじゅうたんが見られるこの季節に、ギリシャの人々は楽しい一日を過ごします。
郊外に出かけバーベキューやタベルナ(ギリシャ語で「レストラン」を意味します。レストランなのに「食べるな!」)の料理を楽しみ、家族の健康や幸せを願って作られた花輪を門やバルコニーに飾ります。また髪に飾った子ども達が辺りを駆け回ります。
この花輪は6月24日(夏至の頃)預言者ヨハネの日に燃され、子ども達はその上を飛び越えて健康を願います。私も飛び越えた記憶はあるのですが、例の如く「ヨハネの日」や意味など何も知りませんでした(苦笑)。
ちなみに私もクローバーなどで花輪を作り、家に持ち帰って玄関に飾ったりもしました。





 今思うと「アテネ日本人学校」では、ギリシャの自然と触れ合う授業が多かったことに気付きます。
他には「綿摘み」「オリーブ狩り」「ぶどう狩り」などもありました。
「綿摘み」では辺り一面に広がる「綿畑」で、実から弾けたふわふわの綿を摘んで楽しみました。「綿って畑になるものなんだ~。」とシンプルに驚きましたね。皆さんは、ご存知でしたか?
「オリーブ狩り」ではオリーブの木の下に網を敷いて、その木をゆすって実を落とします。網の中には熟したオリーブの実がいっぱいでした。ちなみにギリシャは世界有数のオリーブ原産国なので、そこらじゅうに茂っています。ギリシャ人の食卓に必ず乗っていて、日本で言う「梅干」のようなものですね。
「ぶどう狩り」では狩ったブドウを大きな箱に敷き詰めて、それを長靴を履いて踏み潰し、ワインの元となるジュースを作ったりもしました。そのジュースは赤ワイン用でしたが、私は「サモス島」原産の甘口の白ワインが好きでした。って、小中学生の頃ではなく、二十歳過ぎの「ギリシャへの里帰り」をした時に飲んだんですけどね(苦笑)。
また日本の学校のようにプールが無かったので「エーゲ海!」で水泳訓練をしたりしました。
ここまで読むと「セレブ?」と言うか「贅沢」な雰囲気が漂いますが、結構「ワイルド」な行事もありましたよ。
例えば、日本のような修学「旅行」ではなく、修学「キャンプ」だったり。文字通りテントを貼り、食材を調達して、自炊(カレーや焼きそば)したりと楽しい時間もありました。
しかし、一歩踏み外せば確実に死ぬような山や崖を登らされたり(泣)、荒れた湾で(確か)4~5kmの遠泳(泳げない子ども達もゴムボートで強制!)をさせられたりと「サバイバル」なものでした。特に遠泳は相当ハードなものでしたが、アテネ日本人学校生の泳力は、かなりのもの。夏休みなどは他に娯楽も無かったこともあり、近所のプールで毎日泳いでいたので結構健闘していましたよ。
いずれにせよ、このような体験ができた背景には「総合学習」という科目が、日本よりも十数年前から行われていたことがあるでしょう。日本では考えられない独自性のある授業は、子ども達にとっても教師にとっても有意義だったと思います。
っと、卒論で「『帰国子女』という特別枠についての研究」を書いただけに、なんとも硬い文章で閉めてしまいましたが、今回はこの辺で・・・。



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